会長挨拶

会長 香川 惠造 京都府病院協会は昭和26年4月26日、京都病院長会として発足しました。その後、昭和39年に京都私立病院協会が分離独立した後、昭和41年6月1日に京都府病院協会と名称を改めました。そして、平成26年7月には法人格を取得し、一般社団法人京都府病院協会として新たなスタートを切りました。法人化して4年が経過しましたが、会員病院の皆様のご理解、ご協力のもと順調に会務運営を行うことができました。今年度も引き続き、各事業の円滑な運営に努めてまいります。

 医療界においては、第7次医療計画の策定にむけた審議、医師をはじめとした医療従事者の需給に関する検討、介護療養病床や7対1入院基本料の在り方について、また地域医療構想での回復期病床の位置づけなど、様々な制度改革の中味が議論されてきました。タイムリミットが迫っている中とはいえ、いずれも腑に落ちるような結論が得られたとは言い難い状況です。共通して感じるのは制度を実行するための前提条件が満たされていない中で、結論ありき?の議論がなされているように思えるからです。実際、診療報酬は2年毎の短期間で制度変更があり、そのたびに経営環境が変化させられる不安定性、医師の地域偏在が解消されていない中で全国一律の医療提供体制が議論されていることなどです。地方では慢性的に続く医師不足に加え、超高齢化と急速な人口減少が進行します。全国一律の診療報酬体系では地方の医療提供体制を守ることはもはや困難ではないかと思います。今後、都市部と地方部では医療を支えるマンパワー、患者数、財源など、両者の差異が益々大きくなっていくのは明らかです。今後6年間をカバーする医療計画においてはこれらの変動要素についても考慮が必要ですが、十分なされているとは言い難い現状です。

 「医師の働き方改革関連法案」についても同様のことがいえます。早ければ2024年にも執行するという時間設定のみが先行しているように思えます。これを実行するには、医師の地域偏在の解消や多額の手当の財源など、現時点ではかなり困難な課題を解決しておく必要があります。加えて、医師としての職業倫理をどう守っていくかについても議論を重ねることが重要です。多くの先生方が不安に思っているのではないでしょうか。「責任者出てこい!!」の心境です。大局的な視野を持ち、実行した政策に心からの責任を持つ司令塔が必要では!!と愚行する次第です。

 本年は診療報酬・介護報酬の同時改定、医療計画や介護事業計画がスタートする年にあたります。人口減少という社会環境の変化がリアリティを持って迫る中、次年度の消費税の問題などを考慮すると、まさに疾風怒涛の時代の始まりと言っても過言ではありません。医療を守る強い志と先を見通す知恵が問われるのだと思います。
山積する諸問題を会員病院の先生方としっかりと議論し、共同して明日の医療のために取り組むことができればと考えています。本年も、ご指導・ご鞭撻のほどよろしくお願い申しあげます。

会長 香川 惠造